
競馬のデータ予想ツールが普及しています。
昨今はAIによる自動分析や高精度のスピード指数を瞬時に算出できるサービスなど、手軽に使えるデータ解析ツールがたくさんありますよ。
長い歴史を誇る競馬は、データに基づいた予想がとても効果的ですが、データだけで勝負するのは危険です。
データで勝負する際の注意点を理解し、適度に経験による勘や裁量で買い目を変更していくとよいでしょう。
ただし、せっかく勝てるロジックのデータ分析があるのに、裁量で買い目を変えることで期待値が下がってしまうケースもあります。
データだけで勝負することに自信があれば、多少は期待薄な買い目が入ることも割り切って考えるようにしてください。
前走までのレース内容や過去の同じレースのデータから高い期待値を示していた場合でも、以下の条件に該当する場合は慎重に判断してください。
馬場状態が悪い場合は、コンディションに応じたデータを分析し直すことが望ましいです。
当日の馬体重が大幅減になった場合や、パドックで明らかに肉付きや艶が悪い、入れ込んでいる場合は、調子が悪そうな馬を買い目からハズしてください。
データで導き出された買い目と当日に判明した不安材料が重なった場合は、そのレースの馬券を買うこと自体を見送る選択も悪くありません。
データ分析だけで算出した買い目は、ちょっと競馬予想の知識がある人なら明らかに期待できないと判断できる内容が含まれていることが多いです。
裁量によって買い目の調整や削除をすれば理論上の期待値は上がりますが、競馬に絶対はありません。
感情に左右される裁量予想を組み入れた場合、どんどんルールを破ってしまい、最終的にはいつもどおりの予想に戻ってしまうことが多いので注意しましょう。
データだけで勝負する場合、過去のバックテストで回収率100%以上の成績を残しているのであれば、当日に発生する不安要因を考慮しても中長期的なプラス収支を期待できます。
当日要因を考慮して手を加えることで回収率が高まるケースもありますが、初心者を中心に大半の方は中長期的な回収率を下がる判断をしてしまうものです。
実際にデータ分析だけを使った馬券の自動売買で利益を出している人もたくさんいるので、多少の無駄な買い目はしょうがないと割り切ってしまうのも一つの手です。
データで勝負する場合、パソコンなどを活用した分析が中心になるほか、自動分析ツールなどを活用すれば全レースで期待のできる買い目を簡単に算出できます。
そのため、開催日ごとに多数のレースをネット投票する方が見られますが、ネット投票を頻繁に繰り返して利益を出すと税務署に目を付けられるケースがあるので注意しましょう。
過去には卍氏と名乗る方が毎レースで数百万円以上の馬券を買うコンピューターの自動売買を繰り返し、過去に遡って競馬で得た利益の追徴課税を受けた事例があります。
この裁判はハズレ馬券を経費として認められるかが論点になって話題になりましたが、馬券購入の履歴が残るネット投票の依存が危険だと露呈する出来事でもありました。
趣味の範囲でたまにデータで勝負する程度なら問題ありませんが、投資としてデータだけで機械的に馬券購入を繰り返そうとしている方は注意してください。
利益や運用額が増えていった場合は、ネット投票ではなく競馬場や場外馬券売場での現金投票へ切り替えた方が安心ですよ。